情報を見張るためだけに、メインのPCを一日中つけっぱなしにしたくない。かといって、チケットの発売もGitHubの新しいツールも、見逃したくはない。個人で発信や自動化をやっていると、この板挟みにけっこう悩まされる。
私の答えは、小さなM1 Mac miniを24時間の監視役にすることだった。以前、M1 Mac miniを監視役、M4を司令塔、RTX 4090をAI工場にした話という記事で、3台の役割分担の全体像を書いた。今回はその続編として、いちばん地味で、いちばん働いている「M1監視役」だけを深掘りする。
なぜ監視役がM1 Mac miniなのか
理由は単純で、24時間動かしっぱなしにしても気にならないからだ。小さくて、静かで、消費電力も少ない。部屋の隅に置いておけば存在を忘れるくらいで、「電源を入れておくこと」自体のコストがほとんどない。
逆に、GPUを積んだ大きなマシンを情報収集のためだけに常時起動するのは、電気代の面でも気持ちの面でも重い。普段使いのMacBook Airに見張りを任せると、今度は持ち出すたびに監視が止まる。だから「見張る係」は、常時稼働に向いた小さな一台に切り出した。見張るだけなら、高い性能はいらない。
チケットの発売を、人間が巡回しない
M1に最初に任せたのは、チケットの監視だった。好きなアーティストの公演や販売の情報は、気づいたときには売り切れていることがある。かといって、毎日いくつものサイトを自分で見に行くのは続かない。
そこで、30分ごとに販売ページの変化を確認して、重要な変化があったときだけDiscordに通知が来るようにした。人間がやることは、たまに届く通知を見るだけ。この「間隔を空けて定期的に確認して、変化だけ知らせる」という処理は、常時稼働しているM1にいちばん向いた仕事だと思う。
仕組みを支えているのは、地味な部分だ。自動実行はMacに標準で入っているlaunchdという仕組みに任せていて、決まった時間に起動し、確認が終わったら静かに終了する。プログラムを常駐させ続けるわけではない。あわせて、いつ何を確認したかのログを残し、一度知らせたものは記録しておいて、同じ通知を二度出さないようにしている。派手な機能より、この「休まないのに、うるさくない」を作り込むほうがずっと大事だった。
AIネタはRadarが拾って、ためておく
次に任せたのが、ブログネタの収集だった。GitHubとHacker Newsを毎日自動で見に行き、AIに「残す・見送る」をざっくり仕分けさせて、候補だけをためておく。この仕組みは、GitHubとHNでAIネタを集めるRadarを作ったという記事で詳しく書いた。
チケットと違って、こちらは通知を飛ばしていない。ネタ候補は緊急ではないので、静かにためておいて、自分が見たいタイミングでまとめて確認する。同じ監視役でも、「すぐ知りたいものは通知、あとで見ればいいものは候補化」と分けたことで、通知に振り回されなくなった。
見張りは、行儀よく動かす
監視の仕組みで気をつけているのは、見張り先への礼儀だ。確認の間隔は十分に空けるし、見るのは誰でも見られる公開情報だけ。相手のサイトに負荷をかけるような使い方はしない。必要になったら監視対象を足し、いらなくなったら止める。この「増やせて、止められて、行儀よく動く」が揃って、はじめて安心して回し続けられる仕組みになると思っている。
M1が集めて、M4で判断して、4090に作らせる
M1が裏で情報を集めてくれるようになると、他の2台の役割もはっきりしてくる。普段使いのM4 MacBook Airは司令塔で、M1が集めた通知や候補を見て「どれを使うか」を判断し、記事を作る作業席になる。RTX 4090のマシンは、画像生成やローカルAIのような重い処理が必要なときだけ火を入れるAI工場で、情報収集のために回し続けることはない。

集めた候補をどう選ぶかについては、AIにXの反応を調べさせてブログネタを選ぶ仕組みで書いた流れにつながっていく。気になる候補があれば、X MCPをブログネタの裏取りに使う話で書いたように、世の中の反応を確かめてから記事にするかを決める。そして採用した候補は、AIに手伝わせながら記事の下書きへと形にしていく。M1が拾い、AIが仕分け、M4の前に座った人間が選び、重い生成だけ4090が引き受ける。個人でも、「監視・判断・制作」を分けた小さな編集部のような流れが作れる。この記事自体も、その流れの上でできている。
まとめ:見張りは機械に、判断は人間に
M1 Mac miniを24時間の監視役にしてから、「探しに行く」「見に行く」という作業がほとんどなくなった。チケットの変化は通知で届き、ブログネタの候補は静かにたまっていく。私は流れてきたものの中から選ぶだけでいい。

ポイントは、高性能なマシンを頑張らせることではなく、小さなマシンに「休まない仕事」を切り出したことだと思う。見張りは機械に任せる。何を採用するかは人間が決める。もし使っていないMac miniや小型PCが手元にあるなら、24時間の監視役という第二の人生は、かなり現実的な選択肢だ。全体像が気になる方は、3台の役割分担を書いた記事もあわせてどうぞ。

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